食事制限はしているのに体重が減らない。むしろ太ってきている気がする。
最近では在宅勤務などが増えてきて日中の活動量が減ったことから、体重が増えた、脂肪が増えたという人が多いと思います。巷で言われているダイエットの大原則「アンダーカロリー」。これを実践しているのに痩せない!という人は一定数いるかもしれないです。
わたしも同僚から「カロリーをぜんぜん取ってないのに痩せないんですが?」と相談を受けた事があります。
これは現代人特有の栄養不足で脂肪がつきやすくなっていたりするのが原因だったりします。
今回の記事でそんなに食べていないのに体重が減らない理由とそういった悩みに対する対策を解説していきたいと思います。
そんなに食べてないのに体重が減らない理由
体重が減らない理由としては次の5つを上げました。
体重を減らすために極端に摂取カロリーを落としたり、そもそも生活習慣が不安定だったりと当てはまる箇所があるかもしれないのでチェックしましょう。
そんなに食べてないのに体重が減らない理由
・基礎代謝が落ちている
・飢餓状態になっている
・実は摂取カロリーが多い
・栄養失調になっている
・生活習慣の乱れ
紹介するこれら5つの理由は全て「食べる量を減らしたこと」が原因で起きている可能性が高いです。みていきましょう。
基礎代謝が落ちている
おもに筋肉量が低下して基礎代謝が低下している状態になっています。
なんで筋肉量が落ちると基礎代謝が落ちるの?
人の代謝の約20%は骨格筋による代謝となっているので、筋肉は代謝に密接に関係するからです。
まずたんぱく質が食事からしっかりととれていないと筋肉の保つための材料が無いため筋肉が落ちやすくなります。1日に必要なたんぱく質の量はトレーニングなどをしていない人で体重×1gと言われています。
参考までに主要な食品のたんぱく質含有量はこちら。
たんぱく質の含有量
・たまご:約6g/個
・納豆 :約7g/1パック
・鶏肉 :約20g/100g
※サラダチキンは約20g
・サバ :約20g/サバ缶1缶
・豆腐 :約5g/100g
含有量を記憶するのは大変ですから、だいたい一日三食食べるとして毎食でかならず主食に肉と魚を摂り、副菜で納豆や豆腐などのたんぱく質多めの食品を摂ることを意識するといいでしょう。
主食である肉や魚から動物性たんぱく質をとること、それから納豆、豆腐など植物性たんぱく質を取るのもおススメです。
人の身体は摂取カロリーが少なすぎると活動のエネルギーが不足し、脂肪や筋肉を分解してエネルギーに変えてしまいます。そうして、カロリー不足から筋肉が落ちていき体重が落ちた状態を「痩せた!」と思う人も多い。
ですが、前述した通り筋肉量が低下してエネルギーを消費する能力が落ちた状態にちょっと食べすぎたりすると一気に脂肪がつきます。
このように、筋肉量が低下すると代謝が落ちて太りやすくなる、という事が言えます。
リバウンドしやすくなってしまうのは避けたいです!
飢餓状態になっている
食べてないとカロリーが少なすぎて、常に飢餓状態(空腹状態)となっている。
飢餓状態とはなんだか物々しいですな。
摂取カロリーを落として飢餓状態になっているといざ食事をしっかりしたときに脂肪を必要以上にため込みやすくなってしまいます。ですので、体重を落とすために極端に摂取カロリーを落としすぎてしまうのは得策ではありません。太りやすくなります。
さらに、カロリーを消費する能力も下がってきてしまうという事も言えます。
食べなさすぎるとその分のカロリーで何とか脂肪を付けようとして太りやすくなり、さらにカロリーを消費する能力も下がってしまい結果的に太りやすくなってしまいます。
実は摂取カロリーが多い
そんなに食べてないかと思いきや、結構食べていた・・・。
実際にカロリー計算をしっかりとしている人なんてほぼいないんです。自分のカロリーを把握しないで「あまり食べてないのに体重が減らないんだよなぁ・・・。」と言っている人も一定数います。
「じゃあカロリーはどれぐらいとってるの?」と聞くと答えられない人がほとんどですので。
自分ではそんなに食べてない、と思っているけど実際には結構食べていた。さらに自分自身の代謝も明確に把握できていない人がほとんど。つまり、自分の感覚で”そんなに食べてない”と言いつつも、「実は代謝が悪い+実際に食べ過ぎてしまっている」ということで、体重が減らない人もいるでしょう。
じゃあどうすればいいのさ?泣
自分の食事のカロリーをチェックしましょう!
おすすめのアプリを紹介しておきますので、いちど無料で試してみてはいかがでしょうか。
食品名や商品名を入力すると、カロリーが出てくる優秀アプリです。アプリの利用者が日々アップデートしているのでこういった機能が成立するんだと思います。有料もありますが無料で十分使えますのでご安心を。
栄養失調になっている
食べる量を減らす事で、代謝にかかわる栄養素が不足して脂肪がつきやすくなる。
ビタミン、ミネラルが不足しているとエネルギーを効率的に体内で消費することができずに、脂肪をためこんでしまう可能性が高くなります。三大栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物)の代謝と密接にかかわっている栄養素なんです。
現代人の食事ではこれらの栄養素が不足しがちになることから「現代型栄養不足」や「新型栄養失調」などと言われています。
現代の食事の特徴として、炭水化物・脂質を多く含み、安価でおいしくすぐに食べられる食品が増えてきていることが言えます。(ファーストフード、インスタント食品)これらに偏ったり、また昨今の健康ブームから炭水化物を抜いたり、サラダばかりを食べたりなど偏食になっているケースもあるでしょう。
貧しい国では痩せ型と肥満の2種類の栄養失調があるらしいですね。
そんなに食べなくても体脂肪がつきやすくなってしまう”肥満型”の栄養失調があることも覚えておきましょう。
生活習慣の乱れ
夜更かしや睡眠不足で生活習慣が乱れていると太りやすくなります。
特に睡眠不足は自律神経の乱れを引き起こし、食欲をコントロールするホルモンのバランスが乱れてしまいます。食欲を出すホルモンであるグレリンや、食欲を抑えるホルモンのレプチンがありますが、寝不足でこれらのホルモン分泌のコントロールが効かなくなることが言えます。
つまり、睡眠不足は食べ過ぎの原因になりうるという事が言えます。そして、食べてないように思えても実は食べ過ぎてしまっているという可能性も考えられます。
睡眠不足は食欲を調整するホルモンに影響を与えますので、できれば1日あたり6~7時間程度は寝られるといいでしょう。
寝不足が解消されると痩せるってことですか?
「十分な睡眠をとれば痩せる。」とは言いにくいですが、寝不足だと常に太りやすい状態になっている、ということは言えますね。
つづいて、食べていないのに体重が減らないと感じる時の対策を見ていきましょう。
原因を振り返ると食べてないからこそ、体重が減らないケースがあるという事が分かってきたと思いますので、対策としてはまずは食事の面、それから運動もたいせつだという点を書いていきたいと思います。
対処法:そんなに食べてないのに体重が減らない時
食べてない時の対策としては次の3つを見ていきたいと思いますが、食事関してまず初めに伝える事は「食べましょう!」ということです。そのうえで食事の注意点を書いていきます。
体重が減らない時の対処法
・摂取カロリーを増やす
・筋トレを行う
・有酸素運動を行う
摂取カロリーを増やす
単純に摂取カロリーを落としすぎている可能性も考えられます。
まずは前章でお伝えした通り自分の摂取カロリーを計算して頂いた方がいいです。
そしてここで伝えたいことは、カロリーをただ増やすだけでは簡単に太ってしまうので、不足している栄養を補うという意識で食事の量を増やしてみるということでしょう。次の2つの点を意識しましょう。
摂取カロリーを増やすときの注意点
・PFCバランスを整える
・ビタミン、ミネラルを摂る
PFCバランスを整えるとは?
PFCとはたんぱく質、脂質、炭水化物の頭文字(Protain,Fat,Carbohydrate)でPFCです。おそらく、意識的にたんぱく質を摂っていない人は脂質と炭水化物の割合が多くなっているでしょう。1日の食事の摂取量の割合を次のようなバランスにするのがおススメ。
たとえば、あなたの摂取カロリーが2,400kcalであれば、P:F:C=20:20:60の割合で各栄養素へのカロリーの割り当てを決めます。
1日の摂取カロリーの割り当て
P=480kcal
F=480kcal
C=1440kcal
たんぱく質=1g→4kcal、脂質=1g→9kcal、炭水化物=1g→4kcal、と決まっております。kcalをそれぞれの栄養素のカロリー/gでわると摂取量(g)がわかります。
三大栄養素の1日の摂取量目安
P=480kcal=120g
F=480kcal=約50g
C=1440kcal=360g
いまのは一例ですが、この考えの使い方は上のような形となりますので覚えておきましょう。
ビタミン・ミネラルを摂るには?
五大栄養素はご存じですか?
五大栄養素とは、PFCに加えてビタミン、ミネラルを含めた重要な栄養素の5つのことをそのように言います。
食事から摂取するのが理想的ではありますが、意識的にビタミン・ミネラルを摂取しないとなかなかまんべんなく取るのは難しいでしょう。それこそビタミンはA,B,C,D,E,Kとあり、果物、野菜、魚、お肉など、幅広い食材を食べないとバランスよく摂れません。1日で食べられる食材の種類や量も限度があります。
基本は食品から栄養素を摂取するという考えでいいと思いますが、不足する栄養素をサプリメントで補うのも考え方としてはアリだと思います。マルチビタミン・ミネラルのサプリメントもメーカーが色々なものを出していますので栄養補給の補助としておススメです。
筋トレを行う
筋トレをして筋肉量を増やして、基礎代謝の向上を狙っていきましょう。
代謝が上がればその分消費エネルギー量が増えますので、脂肪を燃焼しやすい体をつくることができます。そして、代謝を上げるためには骨格筋の量を増やすのがおススメです。
筋肉1kgあたりの代謝量は13kcalと少ないですが、筋肉を増やす過程で体内のほかの組織の量も増量されます。骨や血管、臓器、など。それらによる代謝向上もありトータルでは13kcalを上回る量の代謝向上が期待できます。
筋力トレーニング自体の消費カロリーもありますが、そんなに多くはない。しかし、血流を促進するなど健康面でポジティブな効果も望めます。
どんな筋トレを行うのがいいのか教えて欲しい。
わたしのおススメはスクワットです。
スクワットがおススメの理由
・その場ですぐにできる
・動かす筋肉が多い
・大きい筋肉を鍛えられる
いちばんは大腿四頭筋・大殿筋などの人の身体の中でも最も大きな筋肉を使うことが出来る事。
それから自宅でも職場でも外にいてもどこでもできてしまうのがスクワットの良いところ。また、動員する筋肉が多いので、血流改善の効果が期待できます。
有酸素運動を行う
脂肪を燃焼し体重を減らすためにはやはり有酸素運動です。
有酸素運動は体を動かすときに脂肪酸を分解して活動エネルギーにしますので、脂肪燃焼と言われます。ウォーキング、ランニング、ジョギング、エアロバイクなどが有酸素運動であげられます。
じゃあ、有酸素運動をたくさんやれば脂肪をどんどん落としていくことが出来るんだね!?
有酸素運動は脂肪燃焼のためにとてもおススメなのですが一つ注意点があります。やりすぎると筋肉を分解してしまうという点です。基本は脂肪を分解しえエネルギーとして活用するのですが、この時に同時に筋肉も分解してエネルギーにしてしまうのです。
ポイントとしては運動の時間を30分~1時間程度に抑えること。だいたい2、30分経つと体が十分に温まってきて脂肪燃焼の効果が高まってきます。
おススメの有酸素運動はウォーキングです。
ウォーキングがおススメの理由
・今すぐに始められる
・技術が必要ないこと
・関節への負担が小さい
・日常生活に取り入れやすい
スクワットにも言える事ではありますが、その場ですぐに始められるというハードルの低さは大事ですね。家の帰り道、駅から会社への通勤路などすこし遠回りするとかでも、お昼に会社の周りを少し散歩するでもいいわけです。
それから、歩くことは本当に文字通り誰でもできます。なにか特殊な技術的な訓練を必要とする運動ではないです。また、関節への負担が小さくケガのリスクが少ないのもおススメポイントの一つです。
まとめ:そんなに食べてないのに体重が減らない
わたしの同僚でも食べてないのに痩せないという人は何人かいました。その人の摂取カロリーを正確に聞いたわけではありませんが、かなり食事の量を少なくしている様子でした。
最後に振り返ってお伝えする大事なポイントは3つ
摂取カロリーは落としすぎない
五大栄養素を意識していろいろなものを食べる
運動する
※五大栄養素・・・たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル
食べなさすぎるのが体重が減らないことにつながっているとは意外だったかもしれないですが、今日からはバランスの良い食事、それから運動の習慣を作っていけるようにしましょう。
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